本日、県立がんセンターでの初診です。
10:30分に受付の予約になっています。およそ一時間ほどかかるので9時過ぎには出かけようと準備しましたが、結局家を出たのは9:20頃でした。どうしても行くのだと言うので妻をのせてさくっと車で一時間、ちょうど10:20頃に到着しました。予想以上に駐車場が混雑していて、2週回って駐車スペースを発見できました。
まずは総合外来で受付です。
- 登録情報の確認。以前の住所や電話番号など変更がないか確認
- 身長、体重の測定
- 簡単な問診(がんセンター紹介までの経緯と病歴確認)
をすませて、大腸科の受付へ
以前の整形外科に比べものすごい数の人がいます。かろうじて椅子が一つあいていたのでそこに座って待ちます。ちょうど診察予定の11:00です。前回も感じましたが、この病院は非常に親切丁寧な対応で感心します。ぞんざいな対応は一つもありません。さすがとしか言いようがありません。
一時間ほどまつとようやく呼ばれ、診察室へ入りました。
事前の問診で聞かれたのと同じことを聞かれました。
「検診のときにはどのように言われていますか?」
「がんが一つとポリープが2つあると言われています。がんは切ることになるといわれこちらを紹介してもらいました。」
「お酒は飲みますか?」
「付き合い程度です。」
「たばこは?」
「5~6本吸っていましたけど、一か月ほど吸っていないです。」
普段は吸っていないのですが、飲みに出たときなど時々吸っていましたがまぁ1か月程度吸っていないということでいいでしょう。
「胃カメラはやりましたか?」
「いいえ、大腸カメラだけです。」
「必ずやらなくてもいいものですけどね、もしやっていたらと思って聞きました。」
「結論からいいますと、手術をすることになります。」
「紹介状の情報を見る限りなのでもう少し検査してみないとはっきりしたことは言えませんが、進行がんであるのは間違いないと思います。検査した先生は第三層の筋層までとの見立てですけど私は筋層を超えてるかどうかというところまで浸潤しているのではないかと思います。」
大腸は、
- 粘膜層
- 粘膜下層
- 固有筋層
- 漿膜下層
- 漿膜
の5層から構成されているそうです。粘膜層でとどまっている場合”上皮内がん”といわれ早期発見といわれるものになるそうです。転移の心配もなく、内視鏡で取ることができるそうです。保険などでもこの上皮内がんは保険適用対象外です。
粘膜層を超えて固有筋層以上に浸潤していると”進行がん”と言うそうです。
私の場合もこの固有筋層までは浸潤している進行がんであるとの見立てです。検診の先生は固有筋層までとの見立てだったそうですが、がんセンターの先生は固有筋層を超えているかもしれないとの見立てです。
結果は手術後確定することになると思います。
「この段階でほかの臓器へ転移しているということはまれなのでないとは思いますが、検査をしていきます。」
「手術ですが、腹腔鏡手術になると思います。9割くらいは腹腔鏡手術ですから。」
「開腹手術はどんなときにするんですか?」
「ほかの臓器に食い込んでいて同時に切除する必要があるような場合は開腹手術になりますが、今回の場合はまずないでしょうから。」
「ちなみに、手術後はどのくらいで退院し、どのくらいで普通に動けるようになるんでしょうか?」
「手術2日前に入院し、順調なら手術後6日間で退院になります。入院は9日間になりますね。多くの方は一か月くらいで事務仕事には戻るようです。力仕事は3か月くらいでしょうか。治り方は人それぞれなので何とも言えませんが。」
「スポーツはどのくらいでできるようになるんですか?」
「だいたい6か月くらいで我慢できなくなって始める方が多いようです。」
「一番心配しているのは”術後腹壁痕ヘルニア”なんです。おなかの筋肉のない真ん中の部分に穴をあけて手術するのですが、その部分の縫合が力がかかることで外れて脱腸のように腸が飛び出すことがあるんです。腹筋に力がかかるようなことはできるだけ避けた方がいいです。」
「一応一か月で傷口はくっつくといわれているのですが、力がかかっても大丈夫かどうかは人によるので。まぁ三か月から半年くらいでしょうか。」
「聞いた話では1年近くたってからゴルフをやってヘルニアになった人がいるそうです。ゴルフみたいな腹筋をねじるような動作は一番よくない動きです。」
「子供のだっこなどはどうですか?12キロくらいですが。」
「できるだけ避けた方がいいですねぇ」
ということで一か月程度で筋力を使うようなこと以外はできるようになりそうです。ネットで調べてみると、食事は2~3か月かけて徐々に慣らして食べるものを増やしていくようです。しばらく好きなものも自由に食べられないとは・・・だいぶしんどい気がします。
仕事も悩みどころです。筋力を使うようなことは控えた方がいいとのこと。しかし、そんなことを言って半年以上も仕事をしないというのも困りものです。一か月後に準備開始して二か月後には開始するか、あきらめて半年くらい休むか。。難しいところです。手術が終わってから状況を確認して決めることにします。
さて、診察室での話に戻って先生から
「今ちょっとすいているので、検査をして3週間から1か月程度で手術になります。手術までにはCTと大腸カメラとバリウムをおしりから入れる検査をすることになります。」
「腹腔鏡手術は手で触ることができないので、大腸カメラを入れたときにがんのある場所に入れ墨のようなものでしるしをつけておくんですよ。」
ということで、大腸カメラは2週間ほど前にやったばかりですが、避けられないようです。
「予定などいかがですか?」
「できるだけ早く済ませたいと思っています。明日、明後日は予定があるのですが、それ以降特にきまった予定はないのでいつでも大丈夫です。」
「3つの検査は一日でできるんですか?」
「すべて別の日に行います。なので3回来てもらうことになります。」
「3回ともおなかを空にしなければならないですか?」
「CTは3時間前からの絶食だけです。」
「大腸カメラとバリウムは腸内をきれいにする必要があります。」
あぁぁ二日は肛門が痛い思いをしなければならないんだ・・・憂鬱・・・
と思いながら
「そうですか・・・」
「実は14日の手術枠が1つ空いていて、誰を入れようか検討中だったものですから。」
「ただ、手術の週の月曜日には検査結果が出ていないと手術ができないんです。それと、病状の緊急度を考慮して手術順をきめていますので緊急度が高い方が現れるとそちらを優先する可能性があります。」
「検査が3日あるのに間に合うのですか?」
「やるなら強引に割り込みで検査予定を入れて、今週3日間で検査して月曜日までに結果をだして問題なければ手術になります。」
「緊急の方が入ったら先に延びる可能性もあるんですよね?」
「そうですね。」
手術は早い方がいいです。がんは早くとらないと進行してしまうのではないかという心配もあります。実際にはそんなにすぐに変化するわけではないので、末期で数日の命とか腸閉塞になっていれば別ですが一か月くらい経過したところで大勢に影響はないそうです。そのこと以外にも、手術が遅れれば遅れるほど仕事への復帰も遅れていきます。そちらも心配です。ですが、予定をすべてキャンセルして14日の手術に備えても、緊急性の高い方が現れて手術が延期になるのはいやです。5日、6日は旅行の予定が入っています。もともとは4日~6日の二泊三日の予定をしていましたが、病院へ行くために一日減らしました。子供も楽しみにしているのにそれを全部キャンセルして延期になるのは残念すぎます。がんセンターには私より緊急度が高い方はたくさんくるでしょうから、なんとなく延期になりそうな気がします。
「明日、明後日は予定があるので、17日週もしくは24日週でお願いします。」
「手術日は火曜日以外で月曜日は直腸の方の手術になるので結腸の手術は水木金のいずれかになります。」
「毎週水曜日に手術予定を決めています。検査結果を説明するときに手術予定と入院の予定を説明するのですが、来週私は夏休みなのでもし17日週に手術の場合には11日の検査の時に別の先生に説明してもらうように手配しておきます。」
「では、これからいくつか検査をしてきてください。検査が終わったらまたここに戻ってもらって説明をします。それまでにCTと大腸カメラとバリウム検査の予定を入れておきます。」
「血液検査、尿検査、レントゲン、心電図、呼吸検査を受けてきてください。」
「わかりました」
ということで検査に向かいます。
まずは血液検査と尿検査です。
ちょうど尿意もあったので、トイレで尿を採取して血液検査へ。
血液検査の看護師さん、手慣れた手つきでスパッと張りを挿して6本採血しました。久々にこれは上手だと思う看護師さんでした。
続いてレントゲンです。
上着を脱いで、立ったままで胸と腹あたりをパシャっと。
さらに横になって上からおなかをパシャり。
さくっと終わって続いて生理検査コーナーで心電図と呼吸検査です。
待ちは0人ですぐ呼ばれました。ベッドによこになり心電図をとります。数分で終了し、
「つづいて呼吸検査するので奥の入り口前でお待ちください。」
と言われ奥の扉の前で待っていると、数分して
「お待たせしました、どうぞ」
って同じ看護師さんじゃないかよ!!
別のドアから裏を回って同じ人がでてきてドリフのコントかと思って笑ってしまいそうになりました。
息を長くはく検査と勢いよくはく検査をしました。肺活量などには自信がないのでどんな結果がでるのか不安に思いながらもさくっと終了です。
大腸外科へ戻って説明を待ちます。
ほどなくして呼ばれて診察室へ
「検査結果は特に問題ありませんでした。」
「ナトリウムが基準値以下のためにマークがついていますが、136以上という基準値のところ135だっただけで全く問題ありません。」
「腫瘍マーカーの値も正常値でした。」
正常だというのに特に言うことはありません。腫瘍があることは間違いないのに腫瘍マーカーは正常値。腫瘍マーカーが異常値になるというのはよっぽどな状況なんだろうと思ってしまいました。
「検査ですが、7日にCT、10日に大腸カメラ、11日にバリウムで予約を入れました。17日に検査結果の説明と入院の手続きをします。」
「順当にいけば24日の週に手術になると思います。17日の週に手術になる場合には17日の説明では間に合わないので、11日の検査の時に診察を入れるようにします。私は夏休みでいないので、別の先生に説明をお願いしておきます。」
「11日に診察があれば17日週の手術、なければ24日週の手術ですね?」
「そうです。」
「この後検査についての説明を受けて帰ってください。」
「わかりました。ありがとうございました。」
これはきっと24日週だろうなぁなどと思いながら診察室をあとにしました。
最後に検査についての説明です。
最初の総合外来受付のところで検査についての説明を受けます。
7日 13:00~ CT
- 3時間前から絶食
- 水分はたくさんとっておくとよい
- 15分前に受付
- 問診票を事前に記入しておく
絶食のみなので特に問題なし。時間までに来るだけです。
10日 13:00~ 大腸カメラ
- 60分前に受付
- 前日(3食)は食事制限(自分で作ってもよいし、専用の制限食セットを購入してもよし)
→隣にいる人から「当然購入するよね?」というプレッシャーがあり専用の制限に対応した食事エニマクリンPOを購入。夕食は翌日に残し朝食と昼食を使用し、夕食は素ソーメンorうどん(薬味禁止)
豆腐もつけてよいとのことで上等な豆腐を所望 - 水分は水のみ(野菜ジュースや青汁など濁りがあるもの、糖分を含むものは禁止)
- 就寝前にピコスルファートナトリウムを一本飲む
- 当日は絶食
- 検査時には軽い麻酔を入れるので車の運転は禁止
→送迎をお願いしなければなりません。隣の人に要請 - ポリープの処置についてはお任せすることの同意
→2つあるポリープはこの時にとってもらうことになるようです - 家を出る3時間前からモビプレップを2リットル、水分を1リットル飲む(腸内がきれいになり、透明な水様便になるまで)
→8時ころから洗浄剤をのみ腸を洗浄。あまり早すぎると検査のときにまた便がたまってしまうので7時より前にのまないようにとのこと。これが肛門が痛くなってつらい。憂鬱 - 排便の回数と便の状態を記録する
- 三日前から繊維の多い食べ物は控える
前回の大腸カメラは病院で腸をきれいにする作業をしましたが、今度は自宅ですべて済ませてきれいな体になってから病院に行かなければならないようです。使う薬も少し違うようです。前回は麻酔は使わなかったのですが、今回は使うようなのでそこも違います。
11日 13:00~ 下部消化管造影検査
- 前日制限食
とはいえ、前日は大腸カメラで絶食です。食べられるのは夕食のみ。専用の食事セットエニマクリンPOのうち夕食分のスープのみ飲む。この一日はスープのみ。朝、昼の2食は前日に使用。 - 当日絶食(水分はコップ一杯程度の水)
- 20時ころ粉末を水に溶かす下剤を飲む
- 21時ころ錠剤の下剤を飲む
前日から食事制限し、この日も食べるのはスープのみ。それで何かでるのだろうか?飲んでみてのお楽しみ - 当日朝水をコップ一杯のみ
なかなかの制限です。
明日、明後日の旅行は目いっぱい楽しんで土日から食事制限です。
手術後も食事が普通にできるようになるまで3か月くらいかかるようでそれまではゆっくり少しずつならしていくようです。食べるものに制限ができるなんて、厳しい~~!
ま、仕方がないので頑張りましょう。